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2005/03/28

ファイナル第4戦詳解

050327_1
前述の通り、アジアリーグ2004-2005プレーオフ・ファイナル第4戦コクド対クレインズ@東伏見を観戦してまいりました。
結論からいうと、あくまで勝利に執着し、終始高い集中力とモチベーションを保ち続けたコクドの完勝でした。まさに「横綱相撲」と呼ぶに相応しい試合でした。
以下、各ピリオド毎の感想を。

1P:0-0
立ち上がりは、得点には結びつかなかったもののPPチャンスを生かしたコクドがやや優勢なるも、まだ趨勢は判らずといった状況。

しかし、既に1Pの立ち上がりからはっきりしていたのは、両チーム間でゲームプランがはっきりしているか否かの差。
コクドはとにかく自陣での早いチェックでクレインズの攻撃の芽を早期に摘み取り、奪い取ったパックは素早く確実にフィニッシュまで持ち込む、という堅守速攻をゲームプランとしているのが、はっきり見て取れました。
PPチャンスでの攻撃シフト、PK時の徹底したマークにそれが現れていたように思います。

対するクレインズは、おそらくはパスで攻撃を組み立てる試合運びを旨としていたように思われましたが、その割には少々個々のプレイの精度が低く、コクドの執拗なマークもあって思うように攻撃のカタチを作れず。
1Pの2度のPPチャンスも、コクドのそれと較べるといささか淡泊と云われても仕方が無いような印象が。

前述の通り、この時点ではまだそれほど大きな差には感じられなかった彼我の差がこの日の勝敗を分けたポイントだったように思われます。

2P:1-0 (1-0)
失礼を承知でいえば、コクドの先制点は#3山口。アシストは#3三浦という珍しい組み合わせ。ワタシは逆サイドから観戦していたためよく見えませんでしたが、正直ラッキーなゴールだったように思われます。
しかし、この後の宮内のゴールといい、チャンスの際はDF陣も積極的に攻撃に参加し、シュートを放つ場面が繰り返し見られ、そのような攻めに対する積極的な姿勢から生まれた得点だったといえるでしょう。

両チームのプレイぶりについては、1Pから全く変わらず執拗な守備と攻撃のチャンスは無駄にしないというプレイを高い集中力で続けていたコクドに対し、クレインズ側は攻守共に連携ミスが目立つ場面が増えはじめます。特にニュートラルゾーンでのパックハンドリングの雑さから簡単にパックを奪われてしまうこと、コクドのDF陣からの縦パスが簡単に通ってしまうことが、気になりました。

ここで特筆すべきは、直哉と次郎の2人のゴーリーの働き。
派手なセーブを見せる場面こそなかったものの、いずれも落ち着いたプレイで安心して見ていられたことを付け加えておきます。

3P:4-2 (5-2)

3Pについては得点毎に感想を。

46:33 2-0 G #5宮内 (A #75ユール、#9翔)
コクドのPPを生かした猛攻にクレインズは全く為す術無し。
2Pから目立ちはじめたクレインズの守備の乱れと全般的なプレイ精度の悪さが招いた結果でしょう。

48:46 2-1 G #49リンドバーグ (A #23大澤)
優勝するためには後がないクレインズ。リンドバーグが意地を見せつけたゴール。

49:07 3-1 (#40藤田、#43河村)
この得点とこれに続く4点目がこの試合を象徴的する得点だったように思われます。
クレインズは得点直後で、もっと高い意識を持って守備にあたるべきでしたが、全く守備は機能せず。
ゴールを阻止するべく飛び出した次郎が弾いたものの、真後ろに逸れてしまいそのままゴールに吸い込まれたという運の悪さはありましたが、それ以前に中盤でのチェックが甘くシュートまで持ち込まれてしまったことが問題。
まだ1点差の段階ではクレインズにも充分チャンスがあったように思われただけに悔やまれる失点でした。

51:57 4-1 (#75ユール)
試合を完全に決定づけたのはこの1点。
これも中盤でのチェックが甘さを突いたユールが独走。次郎と1対1になったところをきっちり決めました。
クレインズにとって、この時間帯に3点差となることは、その後の展開に大きな影響を与えるだけに、ペナルティ覚悟で当たってでも止めるべき場面だった筈です。
そういう意味ではクレインズにとっては非常に残念な失点だったともいえるでしょう。

ちなみにこの試合のユールは、彼らしいスピードのあるプレイで何度もいいチャンスを作るなど、勝利に貢献したことを付け加えておきます。

53:30 4-2 (#49リンドバーグ、#18伊藤)
リンドバーグ孤軍奮闘の感強し。
本来ならここでもう一度追いつくという気迫がクレインズの面々から見えることを期待したのですが、それを感じることはありませんでした。

59:51 5-2 (#77ブライト、#39菊地)
58分過ぎ、クレインズベンチは最後の手段として全員攻撃のタイミングを計りはじめます。58:46のタイムアウト直前、1度は次郎が上がって6人攻撃を計るものの6人になる直前で試合は止まり、ここでクレインズがタイムアウト。
コクド側でのフェイスオフだったため、クレインズは6人で試合再開。
何度もシュートチャンスはありましたが、最後まで高い集中力を保ったコクドの守備を割れず、最後はブライトのエンプティで万事休す。

この前に1度ブライトはエンプティを外しているのは内緒です(笑)。

以上、繰り返しになりますが、終わってみれば当初の印象通り、集中力の高さを見せつけたコクドの完勝。
全体の感想については、別エントリで改めてまとめてみたいと思います。

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コメント

すばらしい解説ありがとうございます。
当日は「バカ応援」のど真ん中だったので、プレーの詳細は頭から飛んでいます(笑)

これが今シーズン最後のゲームだったんですね。
それ考えたら、もっと騒いでおいた方が良かったような…。

つかささん>
コメントありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
すばらしい解説かどうかは「?」ですが、所詮は「傍観者」ですので、応援に肩入れしてらっしゃる方よりは冷静に見ていられるかと(笑)。
白鳥とか月寒だと、周りのヲヤジ連中の呟きのレベルの高さに、まだまだ精進が足りんわいと思ったりもします(爆)。

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