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2005/08/23

ある意味、世界遺産。

「飛鳥」の脇には、海上自衛隊の掃海艇が接岸中でした。
(というか、ここが「彼女」達の定位置)
050821_msc_1

ワタシが西埠頭に行ったときには、2隻は既に接岸済みで、もう1隻「さくしま(MSC-671)」が接岸するところでした。

ちなみに海上自衛隊の掃海艇は全て「木造船」です(専門的にいうと「軽構造大型木造船」というそうです)。
いうまでもなく、感応機雷等に対する影響を最小限に食い止めるため、非磁性材料である木材を主構造材としているのがその理由です。

1960年代までは、世界の掃海艇は殆ど木造船だったそうですが、1970年代以降は、漁船やプレジャーボート等の分野で強化プラスティック(GRP)船の技術が発達したこと、それに伴う大型木造船の建造技術が途絶えたために、NATO諸国を中心にGRP製が主流となり、木造船を採用しているのは我が国のみという状況のようです(ドイツでは非磁性金属製の掃海艇もあるとか)。

海上自衛隊ではこれまで100隻以上の木造掃海艇を建造、運用していますが、これまで荒天などによる損失は1隻もなく、昭和46(1971)年に貨物船と衝突大破した「こしき(MSC-615)」のように、船体中央に大きなダメージを負いながら沈没を免れた例も有るなど、高い信頼性を誇っているようです。
また、本来の目的である低磁性についても世界的にも低い船体として知られているそうです。
050821_msc_2

いつも、この場所に係船されているのは目にしていましたが、じっくり見る機会が無かったので、今回船体を観察してみたところ、鋼製やGRP製とは違った木造船の特徴がよくわかりました。
造船は素人ですが、以外と細くて長尺の部材を積層しているようで、抵抗等は問題無い程度の平滑度なのでしょうが、意外とでこぼこしているという印象を持ちました。

防衛庁でもGRP製船体の研究調査は行っているようですが、現在建造中(平成20年竣工予定)の「570トン」型も木造船となっているようですので、今しばらくは木造船の時代が続くようです(木造船の建造には2~3年かかるとか)。

今や、世界的にも大型の木造船建造技術が稀少になってきている中、日本の掃海艇は有る意味で「世界遺産」的技術で建造されているといって過言ではないともいわれます。

この手の船が沢山必要になるというのも困りものですし、また目的を忘れて材質を選択するのも本末転倒ですが、なんらかの形でこういった技術を継承していけないかと思うことも確かであります。

(※1)参考文献
海人社刊 世界の艦船「海上自衛隊全艦艇史」 2004年8月増刊 第630集(増刊第66集)

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