日産グロリア(K430)
6代目グロリア(430型)です。
ちなみに兄弟車であるセドリックは5代目になります。
以前も書きましたが、この430型のスタイルは歴代の日産車の中でも好きな部類に入ります。
先代の330が抑揚のある曲線を持つグラマラスな印象のボディスタイルで、細部も装飾過剰と思うほどの派手さを持っていたのに対し、クリーンな直線基調のスタイルに生まれ変わった430型は、はるかにモダンになった印象を受けたことを覚えています。
但し、内装は330型と同様のテイストではありましたが。
個人的には、このような斜め後ろからのアングルが、もっともスタイルが際立って見える角度だと思っています。
ちなみに430型のボディは、この4ドアHTの他に、4ドアセダンとワゴン/バンの3種類のボディが存在します。
230型から2世代続いた2ドアHTはここで消滅しています。
ちなみにライバルであるトヨタ・クラウンも1983年の7代目(MS120型)へのモデルチェンジの際に2ドアHTが消滅しています。
これは、セドリック/グロリア(クラウン)の顧客層があまりクーペを求めなくなってきた影響だと思いますが、両社共にレパード(F30型、1980年)、ソアラ(Z10型、1981年)という、価格帯も近く、よりパーソナルな雰囲気を持つクーペ(レパードは4ドアもありました)が登場したことも影響しているのではないでしょうか。
但し、4ドアモデルでもパーソナルユーズの要求は高まる一方でしたので、4ドアHTはピラーレスとなるなど、4ドアセダンとのスタイリングの差別化が大きくなってきたのが、430型の大きな特徴でしょう。
ワゴンに関しては、330型では消滅していた5ナンバーのワゴンが復活しています。
今回改めて調べて驚いたんですが、330型にはワゴンがなかったんですね。
330型のバンは割合好きなスタイルで、ずっとワゴンがあったと勘違いしていました(^_^;)。
#あれはホットロッドスタイルにすると、格好いいんだよー(^_^)v。
エンジンは基本的には330型から変わらず。但し、L28Eには集中電子制御システム(ECCS)が採用されました。そしてエンジンで特筆すべきは2Lモデルの日本製の乗用車としては初となる過給器付エンジン(L20ET)が採用でしょう。
ちなみにこのモデルの後継である7代目(Y30型)では、ディーゼルを除く6気筒エンジンは全てV型6気筒(VG型)となりますので、L型6気筒が搭載された最後のセドリック/グロリアでもありました。
トランスミッションも基本的には330型からのキャリーオーバーですが、1982年にロックアップ付きの4段ATが採用されています。
シャシーはこれまでずっと半楕円リーフを採用していたリアサスペンションが、5リンクのコイル式に変更されています。これはY31型まで継承され、リアも独立懸架となるのは1987年の8代目(Y32型)を待たなくてはなりません。
こうしてみると、この430型は歴代セドリック/グロリアの中でも、次世代に繋がる技術が採用され始めた、変わり目の重要なモデルだったといっていいのかも知れません。
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