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2006/05/19

日産ブルーバード・シルフィ

060326_sylfy_01.jpg先日、ルーテシアのオイル交換にディーラーさんへ行った際、待ち時間の間に試乗させて頂くことができました。

以下、その感想です。

まず最初に感心したのはCVTの出来のよさ。
最初はCVTに慣れていないため、独特の加速感に違和感と物足りなさを感じましたが、10分程度もするとそれにも慣れ、スロットル操作に対するリニアな加速と無段変速ならではのスムーズさに感心。
トルコン式の自動変速機よりも洗練されているようで、実用車のトランスミッションは、このようなもので有るべきではないかとさえ思うほど。

スポーツモードはエンジンブレーキ、追い越し加速の際に有用。但し、「スポーツ」という言葉はこの車にはそぐわない気がしますね。何か別ないい名前はないものでしょうか。

エンジンも静粛かつスムーズ。
スロットル操作に対する反応もよく自然。絶対的パワーはありませんが、実用域で充分なトルクが得られるセッティングのため、特に痛痒は感じませんでした。

ステアリングは少々注文を付けたい点有り。
通常の走行中は、操舵、保蛇力は軽めなものの、きちんと路面状況を感じることができ、操作に対する反応も適当で、それなりにしっかりした感触で、殆ど気になる点は無し。
しかし、パーキングスピード程度の極低速域で、走行中と明らかにアシスト量が変わる部分には違和感を感じました。
電動アシスト式のステアリングの宿命なのかも知れませんが、軽めの味付けのまま、全ての場面で統一した感触が感じられるようなセッティングとするということは、今後の改善課題ではないでしょうか。

この車が売りにしている内装については、各部の作り込みや質感は車両価格相応以上の出来。「高級」、「上質」という言葉については、個人の主観もあるのでここでは深く触れないが、地味ながらよくできている部類でしょう。

ちなみにティアナにはじまり、ティーダ/ティーダ・ラティオと続いた「モダンリビング」路線の日産車も、この車で3車種目。
時間を経て慣れてきたせいか、先行の2車種にあった少々気負いが感じられる部分も、この車には無し。これまでの中で、一番肩の力が抜けていて、自然にまとまっているように感じます。

操作系については特に奇をてらったところはなく、オーソドックスにまとめられているのは好感が持てました。但し、オーディオの操作スイッチはもう少し大きめの方が個人的には好みではありましたが。

この車での収穫はシート。
それほど期待しませんでしたが、見た目よりも左右方向をきちんとホールドするタイプで、クッションも適度な腰があり身体が無駄にぶれることは無し。
約40分弱の試乗だったことや、乗員の体重、体格によっても体感差はあるため断定はできませんが、長距離、長時間でも疲れないタイプのシートではないでしょうか。

乗り心地は車の性格通り安楽指向。但し単に柔らかいだけではなく、しっかり感も感じました。
勿論、過信は禁物ですが、飛ばしていっても、きちんと安心できるタイプの足回りに仕上がっています。
この辺は、一世代前のルノー車や「5」世代のプジョー車を彷彿とさせる部分もあり、特にルノー車をよく研究した結果が反映されているのではないかと。

さて、ここまで乗ってみた感じと、内装の印象を並べてきましたが、外装のスタイルについても。060326_sylfy_02.jpg

一言でいうと、よくも悪くも凡庸で無個性。
但し、前後の見切りの良さを確保するために、フロントフェンダーとリアのトランクリッドには明確な「峰」が付けられていたり、6ライトのウィンドウも只の飾りではなく、視界の向上にも寄与するように造られているなど、実用車として細かい部分の作り込みはしっかりとされています。
そんなまじめで好ましい部分が有るだけに、それらを生かした個性的なスタイルがあれば、と残念に思いました。

さて、全体について結論をまとめてみると、ステアリングの感触以外は、実用車としての出来はクラス標準以上を確保しており、概ね好感を得ました。
しかし、突出して光る部分は特になく、そういう意味ではスタイルを見て感じたとおり凡庸な車なのは確かです。
こう書くと否定的なようですが、実用車というのは概してそういうもので、凡庸であるが故にユーザの生活の中に溶け込んでいける部分もあると思います。

そういう意味では、この車の宣伝文句とは裏腹に、控えめで目立たないけれど、落ち着いて長く付き合える車というのが、この車の本当の狙いなのではないかというのが、試乗してみての感想です。

そういう意味では好ましい凡庸さを備えた佳作かも知れません。

我々のように、はっきりとした主張を感じない車は退屈だと思う向きには、1台目として積極的に選択する理由は見あたらないのは確かです。
いかし、生活の中で車が占める位置がそれほど大きくない人にとっては悪くない選択でしょう。

また、我々のような車好きで、既に1台趣味的な車を所有していて、もう1台実用的なセダンが欲しいという場合も面白い選択かもしれません。

いずれにせよ、同クラスのセダンをお求めの向きには、一度試乗してみることをお奨めします。

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