日産車初の前輪駆動車となったのが、このチェリーです。
欧州では小型車の主流になりつつあった、軽量コンパクトなボディの車体に横置きエンジンによる前輪駆動方式を組み合わせた、当時の日産の意欲作でした。

出品されたドローイングは生産された4ドアモデルとほぼ同じスタイル、ディティールだといっていいと思いますが、リアのフェンダーにはケンメリのスカイラインで採用されたサーフィンラインに似たラインが見られるのが興味深いところです(実際のチェリーには採用されていない)。
この辺は、旧プリンス系の技術者が中心になって開発されたという出自を感じさせます。

ドローイングは黒い用紙に白などの色鉛筆やパステル等でハイライトを入れていくという、当時主流の手法がよくわかります。
子供の頃はこの手法を知らず、雑誌などに掲載されたドローイングを見る度に、何故黒いボディばっかりなんだろうと不思議に思ったものでした。