
1980年代末期、バブル経済の絶頂期に発売された高級車がこのインフィニティQ45です。
プロトタイプは1985年の東京モーターショーに出品された "CUE-X" で、新開発の4.5L V8DOHC32バルブのエンジンを搭載し、4輪マルチリンクの凝った足回りを持ったクルマでした。
このドローイングからもも判るように、これまで他社から発売されていた高級車には似ていない日産独自のアグレッシブなスタイルは一部では高い評価を受けましたが、市場ではその個性的な部分が仇になったことや、総合的な完成度ではライバルであるセルシオに及ばなかったこともあって、販売では苦戦を強いられました。
その後、'96年に生産終了後、国内では後継車が発表されることはなく、北米市場では3代目のシーマが、「インフィニティQ45」の名前を襲名し、現在に至ります。
バブル期の日産の最大の失敗作といわれていますが、個人的にはこの個性的なスタイルが好きだったりします。
しかし、内装の質感等は正直ライバルのセルシオからは劣る面もあり、販売の苦戦もむべなるかなと思った覚えがあります。
(8/14追記)
isidaさんより、こちらのエントリに興味深いコメントをいただきました。
インフィニティQ45のスケッチは当時のアメリカスタジオを率いていたトーマス・センプル風です。センプルはGMで長くビュイックやオールズモビルなどの高級車のデザインをやっていた人です。
#isidaさん、ご指摘ありがとうございました。