フェアレディとしては5代目、“Z” としては4代目にあたるモデルです。
初めて5ナンバー用ボディーが用意されなかったフェアレディでもあります。
5ナンバー用ボディーを考慮する必要がなかったこともあって、これまでのイメージを一新したボディは洗練され迫力を増したものになりました。
しかし、単にボディが大きくなっただけではなく、先代と比べると前後のオーバーハングは切りつめられ、その分、ホイールベースが拡大されるなど、走行性能の面でもぬかりなく改良が施されていました。

これまでになかったほどスーパーな “Z” として、期待を持って迎えられたZ32型でしたが、最大の市場である北米での保険料の高騰に端を発する急激な状況の変化に伴い、'90年代後半には北米への輸出が終了することになります。
また、国内ではバブルの破綻に伴うスポーツカー市場の急激な縮小等の影響があり、2000年に生産を終了する等、苦杯を飲まされたモデルでもありました。

展示されたドローイングは壁面に原寸大のサイドビューを描いたものではないかと思われます。
好き嫌いが分かれるスタイルではありますが、個人的には初代Z(S30)と並んで好きなモデルです。